自律神経失調症の症状
自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)とは交感神経と副交感神経のバランスが崩れることによりおこる病気です。
不定愁訴(ふていしゅうそ)と呼ばれる全身の様々な自覚症状が出たり入ったりするがあわられるのが特徴で、症状については個人差があるものの、体の二月や頭痛、耳鳴り、動悸、のぼせ、不眠、多汗、便秘、手足の冷え、疲労感などが代表的で、複数表れることもあれば、次々と症状が出てくる場合があります。なお、病院で検査をしても身体的な異常は認められないのも自律神経失調症の特徴です。
自律神経失調症の原因
自律神経失調症の原因として最も多いのは社会的・心理的なストレス、ホルモン異常、生活習慣が原因となることがほとんどで、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることにより発症するタイプの病気です。また、遺伝的に自律神経の調整機能が乱れている自律神経失調症患者も存在します。
ただし、自律神経失調症となる原因の大半は日常生活におけるストレスにその病理的な原因があるとわれています。
自律神経失調症の治療法
自律神経失調症は多くの場合心療内科または神経科で治療を行います。
治療自体は、薬物療法(抗不安薬、ホルモン剤)で症状を緩和させるのが一般的だが、これらは対症療法となることから、自律神経失調症その原因自体を取り除くことはできません。
そのため、原因療法は、心理療法やカウンセリングなどを通じて、自律神経失調症の原因を改善することが治療法となります。
このほか、行動療法として生活のリズムを整えたり、適度な休養などにより症状が改善することもあります。睡眠の周期をコントロールする、体内時計を修正するといった治療法もあります。
なお、成長期に一時的に不定愁訴が現れ「自律神経失調症」と診断されることもありますが、こうした場合は生活リズムを整えるなどにより自然回復することもあるので、一般に若年層の場合は薬物療法は行わないことも多くなっています。