肺感染の症状
肺感染についての説明です。前述の通り安易な自己判断はせずに、体調が悪いときは医師（専門医）に相談するようにしてください。
真菌や細菌が原因となる肺感染
カビの一種の真菌や細菌が肺に感染することによって生じるものです。
真菌、細菌ともに自然界や私たちの体内に存在するものが多く、健康な場合には病気を起こしせんが、免疫力が低下している場合は感染しやすくなります。
早い段階で適切な治療が行われないと重症化する場合があります。
・肺アスペルギルス症
アスベルギルスとは大気中に存在する真菌の一つです。
これに感染すると、喘息のような症状が現れます。
過去に肺結核の既往症がある人などは血痰や喀血がなどの症状が現れることもありあます。
・肺クリプトコッカス症
クリプトコッカスは、ハトや鶏の排泄物や土中に存在する真菌の一つです。
感染すると、咳、胸痛、発熱などの症状が現れます。
・肺カンジダ症
カンジダ菌とは、口の中、皮膚、消化管に常在している真菌です。
白血病やエイズなどに感染して免疫力が弱っている人が吸い込んだ場合、咳、痰などの肺炎に似た症状が現れます。
・肺放線菌症
肺放線は、歯、歯ぐき、扁桃腺などに存在する細菌です。
この細菌に汚染された唾液などを介して気管支や肺に感染が広がる場合もあります。
肺の感染が進行すると膿瘍が生じ、重症化する場合があります。
寄生虫や原虫が原因となる肺感染
虫の卵や原虫が食物と一緒に体内に入ったり、幼虫が皮膚から侵入するなどによって感染症を引き起こす場合があります。
感染から症状が現れるまでに時間がかかる場合が多く、症状だけでは診断が難しいためX線検査や開胸によって原因が判明する場合もあります。
感染を引き起こしている病原体によって治療法は異なりますが、多くは薬物療法によって治癒します。
・肺吸虫症
サワガニやザリガニなどの十分に加熱せずに食べることによって、これらに寄生している吸虫が肺の中に入り込み、発病します。
肺組織が侵されるため、喀血や血痰などの症状が現れます。
・ニューモシスチス・カリニ肺炎
私たちの体内に常在するニューモシスチス・カリニという原虫が、エイズなどで免疫力が低下した人に感染することによって重い肺炎をきたします。
呼吸困難などの症状を引き起こし、重症化する場合もあります。
・肺包虫症
包虫は本来、犬などに寄生していますが、これが人に感染することによって肺で増殖する場合があります。
通常は長期間症状が現れませんが、肺の中に胞虫嚢という包虫がたまった袋が生成され、これが破裂すると喀血などの症状が現れます。
肺感染に関するＱ＆Ａ
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