前立腺肥大症の症状
前立腺肥大症についての説明です。前述の通り安易な自己判断はせずに、体調が悪いときは医師（専門医）に相談するようにしてください。
前立腺肥大症では、自覚症状が現れない場合もありますが、尿が細くなる、勢いがなくなる、出にくくなるなどの症状が現れます。
また、肥大した前立腺によって膀胱が刺激を受けるため、頻尿(排尿の回数が増える)が生じ、さらに尿が全部出きらずに膀胱に残る残尿の状態が続くなどの症状が現れるもので、症状はゆっくりと進行します。
高年層に発症しやすい病気で、80歳までには約8割の男性が発症するとされています。
前立腺肥大症の原因
前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)とは、前立腺の内側にある尿道周囲腺が増殖して肥大し、前立腺の中を通っている尿道をゆっくりと圧迫するものです。
加齢によってホルモンバランスが崩れることが発症の原因で、65歳以上の男性の多くは前立腺が肥大化しているとされており、その約4割の人に前立腺肥大症の症状がみられます。
前立腺肥大症の治療法
症状が軽度の場合は治療の必要はなく、日常生活の改善が重要になります。
日常生活で気をつけるべき点は、過度の飲酒を控える、激しい運動や過労は避ける、長時間の座位での仕事を避ける、十分な水分補給を行う、バランスの取れた食生活で便通を整えるなどです。
治療が行われる場合は、下記のように薬物療法、手術療法、温熱療法による治療方法から症状や重症度に合わせて、適した方法が選択されます。
・薬物療法
発症の初期段階であれば、前立腺や尿道に作用して排尿を促進する薬によって治療が行われます。
前立腺や尿道に作用して前立腺を縮小させるホルモン薬が用いられる場合もあります。
・手術療法
排尿困難で日常生活に支障をきたしている場合や、腎臓機能が低下した場合には肥大した前立腺を切除する手術療法が行われます。
一般的な手術法としては「経尿道的前立腺切除術」が挙げられます。
この手術は、尿道から切除鏡を入れて、前立腺を見ながら肥大部分を高周波電流を通した電気メスで切除するという方法です。
痛みがなく、出血も少ないため合併症がある場合でも受けることが可能です。
開腹手術が行われることもありますが、最近はレーザー光線や超音波を利用する方法もあります。
・温熱療法
尿道や直腸からカテーテルを入れ、ＲＦ波やマイクロ波を当てて前立腺を加熱することで肥大していた部分を小さくして尿道を開かせる方法ですが、術後に効果が現れるまでに時間がかかります。
尿道バルーン拡張術は、圧迫されて狭くなった部分で風船(バルーン)を膨らませて広くする方法ですが、半年から一年以内に症状が戻ることが多いとされています。
・民間療法
欧米などでは「ソウパルメット」「ホーステール」などは病院での治療にも用いられるハーブとなっています。
また、利尿作用のある「ダンデライオン（タンポポ）」や「ネトル」といったハーブティーなどは民間レベルで利用されており、日本でも購入できます。
前立腺肥大症に関するＱ＆Ａ
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