健診で高いと言われたら
高血圧は、症状がないことだけでは放置してよいと判断できません。健診で指摘されたら、結果と家庭で測った血圧を持って医療機関へ相談してください。診察室と自宅の値が違うこともあるため、片方の数値だけで自己診断しないことが大切です。
概要
高血圧症は、血圧が高い状態が続く病気です。自覚症状が乏しくても、脳卒中や心臓・腎臓の病気のリスクを高めます。診察室では収縮期(上の血圧)140mmHg以上、または拡張期(下の血圧)90mmHg以上が診断の基準です。1回の値だけで決めず、繰り返しの測定や家庭血圧も踏まえて評価します。
原因
多くは、遺伝的な体質、塩分の取りすぎ、肥満など複数の要因が関わる本態性高血圧です。一方、腎臓やホルモンの病気など原因となる病気があるものを二次性高血圧といいます。原因の評価と治療が必要で、必ず急に発症する、原因を治せば全員が治る、とは限りません。
治療法
減塩、適切な運動、体重管理、節酒などの生活習慣の改善と、必要に応じた降圧薬で血圧を管理します。家庭での血圧測定も診断・治療に役立ちます。
日本高血圧学会のガイドライン2025では、診察室血圧で収縮期130mmHg未満かつ拡張期80mmHg未満を降圧目標としています。これは治療の目標であり、高血圧と診断する基準とは異なります。実際の目標や薬の調整は体の状態を踏まえて主治医と決め、自己判断で増量・中止しないでください。
家庭血圧は同じ条件で測り、記録する
上腕で測る血圧計を使い、朝と就寝前に測ります。朝は起床後1時間以内に、トイレを済ませ、朝食や降圧薬を飲む前に測定します。椅子に座って1〜2分休み、原則として1機会に2回測った値を記録してください。週5日以上の記録は診察に役立ちます。薬を飲む前に測るために服薬を飛ばす必要はありません。
診断基準と治療目標の違い
診察室で上140mmHg以上または下90mmHg以上という診断基準と、治療で目指す値は別です。ガイドライン2025の降圧目標は、診察室で上130・下80mmHg未満、家庭で上125・下75mmHg未満です。実際の目標は体の状態を踏まえて決めるため、数字に合わせて自分で薬を増減せず、家庭の記録とともに主治医へ相談してください。
続けられる減塩と治療を相談する
高血圧の人には、食塩を1日6g未満にすることが勧められています。減塩、運動、体重管理、節酒を続け、必要な降圧薬を組み合わせて管理します。生活の改善だけで目標に達しないこともあり、薬が複数必要でも治療の失敗とは限りません。食事や運動をどう変えるか、無理なく続けられる方法を医療者と相談してください。