概要
「心臓神経症」は、胸痛、動悸、息苦しさなどが続き、診察と必要な検査を受けても症状を説明する身体の病気が見つからない場合に用いられることがある古い呼び方です。症状は実際に感じるもので、気のせいという意味ではありません。ただし胸痛の形だけで心臓病を否定することはできません。新しい胸痛、胸の圧迫感が続く、冷汗・失神・息切れを伴う場合は、以前に検査で異常がなくても救急に相談してください。
原因
不安、ストレス、パニック症状などが胸痛や動悸と関連することはありますが、最初から心理的な原因と決めつけません。心臓の虚血や不整脈、肺や食道などの病気を、症状と危険因子に応じて評価します。急な胸痛では心電図と血液検査などが必要になる場合があります。過去の検査が正常でも、新しい症状や変化があれば再評価が必要です。
治療法
まず医療者とこれまでの検査結果、残る不安、症状の変化を確認します。急性の危険な病気が適切に除外され、同じような胸痛が繰り返される場合には、認知行動療法など心理面からの支援を相談できます。抗不安薬は全員に必要な治療ではなく、併存する不安症などの診断や副作用を踏まえ医師が判断します。生活や心理的背景を話すことと、必要時に身体の再評価を受けることは両立します。
新しい胸痛や冷汗・失神は救急
以前の検査結果だけで判断せず、胸の圧迫感、息切れ、冷汗などを伴えば救急へ。
症状が変われば身体の再評価
心臓だけでなく肺・食道などの原因も考え、必要な検査を医師と相談します。
症状を「気のせい」で片づけない
検査で説明できる病気が見つからなくても苦痛は現実です。経過と困りごとを具体的に伝えます。
繰り返す胸痛には心理面の支援も選択肢
虚血などが適切に除外された場合、認知行動療法への紹介を相談できます。