毛が少ない状態が続くなら皮膚科へ
新生児期の生え替わりだけで病気と決められません。3歳ごろになっても頭髪が極端に少ない、または汗・歯・爪に気になる点があれば皮膚科専門医へ相談します。
概要
先天性無毛症は、生まれつき頭髪や体毛がない、または極端に少ない状態を指します。出生時には毛があっても、その後に十分に生えそろわない病型もあります。新生児には一時的な生え替わりがあるため、毛が少ないだけで直ちに先天性の病気とはいえません。
原因
先天性無毛症・乏毛症には、毛の成長に関わる遺伝子の変化が見つかる病型がありますが、原因は一つではありません。毛髪以外に歯の形成異常、汗をかきにくいこと、爪の変化を伴う病気もあるため、毛だけで判断しません。皮膚科では生まれたときからの毛の経過、家族歴、頭皮や毛の状態、汗・歯・爪などを確認し、必要なら専門施設で遺伝学的検査を検討します。
治療法
すべての先天性無毛症に共通する発毛治療は確立しておらず、病型に合わせた診療が大切です。毛髪については帽子やウィッグなど本人の希望に沿う整容ケアを選べます。汗をかきにくい病型では暑さへの対策、歯に異常がある病型では歯科的ケアなど、毛以外の健康問題への対応が優先される場合があります。子どもの毛が極端に少ない状態が続く、汗や歯にも気になる点がある場合は皮膚科専門医に相談してください。
「毛根がない」だけでは説明できない
生まれつき毛がない、薄い、細く縮れるなど状態はさまざまです。原因遺伝子が判明している病型もあり、毛包が全例で欠如するわけではありません。
汗・歯・爪も確認する
発汗の低下や歯の形成異常などが伴う病型では、暑さへの対策や歯科診療が重要です。発熱や熱中症を繰り返す場合は早めに相談します。
専門医と検査の必要性を決める
皮膚科が毛の経過、家族歴、頭皮、他の身体所見を確認します。病型を絞るための遺伝学的検査は必要な場合に専門施設で相談します。
毛髪の支援と生活を考える
発毛を保証する治療を一律に勧めず、帽子・ウィッグなどの整容支援と、病型に応じた全身症状のケアを一緒に考えます。