概要
アキレス腱周囲炎は、かかととふくらはぎをつなぐアキレス腱の周囲組織が痛み、腫れる状態です。走る・跳ぶ・階段を上る動作で痛み、朝や休息後にこわばることがあります。似た症状は腱そのものの障害や断裂でも起こるため、場所と経過を診察で確認します。急に『蹴られた』ような衝撃があり、つま先で蹴り出せない場合は腱断裂を疑い早急に受診してください。
原因
運動量を急に増やす、長時間の立ち仕事、合わない靴などでアキレス腱と周囲組織への負荷が重なることがあります。ただし、痛む部位が腱の中央か、かかとの付着部か、周囲組織かによって状態と運動方法が異なります。単純な『炎症』だけで慢性的な腱の痛みを説明できないこともあります。
治療法
痛みを強める走行・ジャンプなどを一時的に減らし、靴と活動量を見直します。診断後は痛みの程度に合わせてふくらはぎとアキレス腱への負荷運動を段階的に進め、必要に応じて理学療法を受けます。鎮痛薬や一時的な装具は症状に応じて検討します。長期の完全安静だけで回復を図るものではありません。改善しない、または断裂が疑われる場合は画像検査や専門医への相談を検討します。
急な衝撃と蹴り出せない症状は断裂を確認
運動中にふくらはぎを蹴られたように感じ、その後かかとの痛み・腫れが出て、つま先で地面を蹴り出せない場合は、アキレス腱断裂の可能性があり早急に受診してください。
休み続けず、負荷を調整して運動を戻す
痛みを強める活動を一時的に減らし、理学療法士などと相談しながら腱の負荷運動を段階的に進めます。腱の中央と付着部では適切な運動が異なるため、自分の痛む場所に合う方法を確認します。
ステロイド注射は慎重に判断
アキレス腱周囲の痛みを理由にステロイド注射を標準的に勧めることはできません。腱断裂のリスクがあるため、提案された場合は診断、注射部位、代替となる運動療法を担当医に確認してください。