概要
『胆道ジスキネジー』は、胆石など明らかな構造上の異常が見つからないのに胆道に似た痛みが起こる状態を指す旧来の呼び名です。現在は、痛みの特徴と検査結果に応じて機能性胆嚢障害などを区別します。典型的な胆道痛は、みぞおちや右上腹部に起こり、強さが増して一定になり30分以上続く発作が間欠的に現れます。ただし、右上腹部痛だけでこの病気とは診断できません。発熱や黄疸を伴う場合は胆嚢炎・胆管炎や胆管の詰まりなどを考え、早急に受診してください。
原因
機能性胆嚢障害では、胆汁を出す胆嚢の働きに問題が関係すると考えられますが、個々の原因を症状だけで確定することはできません。医師は痛む場所、続く時間、反復の仕方を聞き、血液検査で肝臓・胆道・膵臓の異常を調べ、腹部超音波検査などで胆石や炎症などを確認します。胆石などがなく、胆道痛の特徴がそろう場合に機能性の病気を検討します。胆嚢の働きをみる検査が参考になる場合もありますが、その結果だけで診断は決まりません。
治療法
治療は、胆石や胆嚢炎、膵臓の病気などを除外し、どの機能性疾患に当てはまるかを確認してから判断します。食事との関係や痛みの経過を記録し、消化器内科で相談してください。機能性胆嚢障害が十分に疑われる一部の人では胆嚢摘出術を検討しますが、すべての腹痛に手術が有効なわけではありません。鎮痙薬や精神安定薬を一律の標準治療と考えず、原因と検査結果に沿って方針を決めます。
発熱・黄疸は機能性と決めつけない
右上腹部痛に発熱や黄疸を伴うときは、胆嚢炎・胆管炎や胆管の閉塞を早急に調べる必要があります。
胆石などを先に確認する
痛みの持続時間と繰り返しを伝え、血液検査や超音波で胆石・炎症などを調べます。