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良性発作性頭位めまい症

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概要

良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、寝返りや起き上がりなどで頭の位置が変わったとき、短い回転性のめまいを繰り返す病気です。典型的なめまいは数十秒ほどで治まり、難聴や耳鳴り、言葉・手足の異常は通常伴いません。ただし、頭を動かしてめまいが起こるという経験だけでBPPVと決めることはできません。初めての強いめまいや普段と違う症状は医療機関で評価を受けてください。

原因

耳石器にある小さな結晶がはがれて半規管に入り、頭の動きで移動して平衡感覚を刺激することが主な仕組みです。転倒や頭のけがの後に生じることもありますが、はっきりしたきっかけがない人もいます。どの半規管に生じたかによって検査と耳石を動かす手順が異なります。

治療法

自然に軽快する場合もありますが、治療不要と決めつける病気ではありません。耳鼻咽喉科などで頭位を変えたときの眼振(目の動き)を確認し、BPPVの型を診断します。後半規管型には耳石置換法が有効で、治療できる医療者への紹介も選択肢です。観察を選ぶ場合も再評価の予定を立て、症状が残る場合は別のめまいの原因も調べます。めまい止めなどを漫然と飲み続ける治療は通常勧められません。首や背中の病気、転倒リスクがある人は、自己流の頭位運動を始める前に医療者へ相談してください。

めまいに神経症状があれば119番へ

ろれつが回らない、手足の力が入らない・しびれる、物が二重に見える、歩けない、意識がはっきりしない、突然の激しい頭痛がある場合は脳卒中なども考え、119番へ連絡してください。頭を動かしたときにめまいが始まっても自己診断しないでください。

急な難聴や耳鳴りを伴うときは早めに耳鼻科へ

BPPVでは通常、聞こえの悪化や耳鳴りを伴いません。急に聞こえにくくなった、耳鳴りや耳の詰まりを伴う場合は、突発性難聴など別の病気もあり得るため、できるだけ早く耳鼻咽喉科へ相談してください。

眼振と頭位の検査で型を確かめる

寝返り・起床・上向きなど、どの動きでめまいが起き、何秒ほど続くかを伝えてください。医療者は頭位を変えて眼振の向きや持続を確認します。後半規管型と外側半規管型では検査が異なり、めまいの訴えだけでは確定できません。

耳石置換法は診断した型に合わせて行う

後半規管型BPPVには、耳石を半規管から移す頭位治療が推奨されています。どちらの耳・半規管かで手順が変わるため、初回は耳鼻咽喉科などで診断と実施方法の説明を受けてください。首の可動域が狭い人や転倒しやすい人は、安全な方法を個別に相談します。

様子を見る場合も再評価を決める

自然に軽快することはありますが、観察を選んだ場合も症状が消えたか確認します。AAO-HNSのガイドラインは初回の観察・治療から1か月以内の再評価を勧めています。続くめまいはBPPVの残存だけでなく、別の内耳・脳の病気も再検討します。

転倒を防ぎ、薬だけに頼らない

発作中は座るか横になり、夜間に起きる際は足元を明るくし、転倒に注意してください。BPPVそのものにめまい止めを日常的に使うことは推奨されません。吐き気が強い場合の薬の要否は医師に相談し、症状が変わったときは受診を早めます。

参考資料

  1. めまいQ&A:良性発作性頭位めまい症・危ないめまい日本めまい平衡医学会
  2. Clinical Practice Guideline: Benign Paroxysmal Positional Vertigo(2017年改訂)American Academy of Otolaryngology–Head and Neck Surgery Foundation
  3. Vertigo: symptoms and urgent adviceNHS
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