妊娠悪阻の症状
妊娠悪阻についての説明です。前述の通り安易な自己判断はせずに、体調が悪いときは医師(専門医)に相談するようにしてください。
妊娠悪阻(にんしんおそ)とは、一般にいう「つわり」のことを指し、倦怠感、熱っぽさ、食欲低下、眠さなどの症状が現れます。イライラする、気分が沈むなどの神経症状を伴う場合もあります。
妊婦の8割にみられる症状で、妊娠4週目から6週目ごろから始まり、7から9週目をピークに、14から16週目には治まることが多いとされています。ただし、妊娠悪阻(つわり)の症状やその程度、期間には個人差があります。
妊娠悪阻の原因
妊娠悪阻(つわり)は妊娠という身体にとって特殊な状況に対して体が引き起こす反応で、妊娠によるホルモン分泌が主な原因であるとされています。そのため、妊娠してある程度の期間がたってくると妊娠に体が慣れて妊娠悪阻(つわり)はなくなります。
なお、妊娠悪阻(つわり)による胃腸症状(ムカムカ・吐き気など)は胎盤から分泌される絨毛性ゴナドトロピンによって嘔吐中枢が刺激されて起こる、という説があります。
また、妊娠中はホルモンの状態が大きく変化するため、その結果に起こる自律神経失調症状とも考えられます。妊娠悪阻(つわり)の多くは一過性の症状であり、妊娠全期を通じて続く症例は少なくなっています。
妊娠悪阻の治療法
妊娠悪阻(つわり)は病気ではなく、妊娠によるホルモンバランスの乱れででている症状ですので、基本的に治療は行われません。
口当たりのいいものを少量ずつ食べ、徐々に回数を増やすなど食事の工夫などを行います。症状が現れやすい妊娠初期は、胎児に必要な栄養も少なくてすむため食べる量が多少減っても問題ないとされています。
しかし、食欲不振から体重が減少したり、水分補給が難しい場合などは治療が必要です。治療には、ブドウ糖、ビタミンなどを含んだ点滴治療が行われます。特に尿検査でケトン体という物質が増えていた場合、入院によって改善をはかる必要があります。
妊娠悪阻に関するQ&A
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