概要
腎性糖尿は、血糖値が高くないのに尿へブドウ糖が出る状態です。腎臓の尿細管でブドウ糖を血液へ戻す働きに関係します。尿に糖が出ることだけでは、糖尿病とも腎性糖尿とも診断できません。
腎性糖尿だけがみられる人は、症状がなく日常生活に影響しないことが多い一方、ほかの尿細管の障害と一緒に起こる場合があります。健診で尿糖を指摘されたら、血糖と腎臓の状態などを確認します。
原因
遺伝的な性質による家族性腎性糖尿があります。一方、尿細管の病気、薬などの影響で起こる場合もあり、すべてが生まれつきのものとは限りません。
尿細管から糖以外の物質も失われるファンコニ症候群などとは、必要な評価や対応が異なります。血糖値、ほかの尿・血液検査、使用中の薬を合わせて判断します。
治療法
腎性糖尿だけで、ほかに異常がないことを確認できた場合は、通常は特別な治療を必要としません。糖尿病の薬や厳しい糖質制限を、尿糖だけを理由に始めるものではありません。
ほかの尿細管の異常や原因となる病気・薬の影響があれば、それに応じた対応を行います。体調の変化がある場合は、以前に腎性糖尿と言われていても、別の原因がないか相談してください。
尿糖を指摘されたら確認したいこと
健診結果と使用中の薬・サプリメントの一覧を持参し、『血糖は高くないか』『尿糖以外の異常がないか』『追加の検査や再検査が必要か』を確認します。尿糖の数値だけを見て、治療の要否を決めないでください。 診断後は、今後の健診や受診で確認する項目を聞いておきましょう。強いのどの渇き、尿の増加、体重減少など、新しい症状があれば、腎性糖尿のためと決めつけず相談してください。