概要
ギラン・バレー症候群は、免疫が末梢神経を誤って攻撃し、手足の力が急に入りにくくなる病気です。しびれを伴い、両脚から脱力が始まって数日から数週で広がることが多い一方、現れ方には個人差があります。顔の動き、飲み込み、呼吸に関わる筋肉が弱くなったり、脈や血圧が不安定になったりすることもあります。力が急に落ちて歩きにくい、飲み込みにくい、息苦しい場合は直ちに医療機関を受診してください。
原因
風邪のような症状や下痢を伴う感染の後に起こることが多いですが、先行感染がはっきりしない人もいます。感染そのものが神経に広がるのではなく、免疫反応が末梢神経の働きを損なうと考えられています。医師は脱力の経過、腱反射などの診察を行い、神経伝導検査や髄液検査などで確認し、似た症状の病気を除外します。発症早期には検査が典型的でない場合もあり、呼吸状態の確認を検査結果待ちにしません。
治療法
疑われた段階で入院し、呼吸、嚥下、脈や血圧を繰り返し確認します。必要な人には経静脈的免疫グロブリン療法または血漿交換療法を行い、呼吸補助や合併症の予防、リハビリテーションも進めます。ステロイド薬だけで治す方法は標準的な有効治療ではありません。回復には数週間から数か月以上かかることがあり、残る疲労や筋力低下の程度には個人差があります。固定した回復率で自分の経過を予測せず、退院後も診察とリハビリを続けます。
進む脱力や息苦しさは直ちに受診
歩行が急に難しくなる、飲み込めない、息苦しい場合は呼吸障害もあり得るため、救急で評価を受けます。
回復期も症状に応じて支援を受ける
筋力や疲労の回復には個人差があります。残る症状や日常生活上の困りごとを医療者に伝え、リハビリを調整します。