広汎性発達障害の症状
広汎性発達障害についての説明です。前述の通り安易な自己判断はせずに、体調が悪いときは医師（専門医）に相談するようにしてください。
広汎性発達障害（こうはんせいはったつしょうがい）とは、発達面において広範囲に重度の障害が現れるものの総称です。PDDとも呼ばれます。子供に見られる病気で、対人関係やコミュニケーションの能力に障害が認められることが特徴として挙げられます。
知能指数（IQ）が低い場合と高い場合があり、病気の診断という面から見れば知能指数が低いほうが発見（診断）は容易とされています。なお、広汎性発達障害は名前のとおり非常に広い意味での発達障害であると思われるかもしれませんが、病気の分類上は「発達障害」の一種で、WHO（世界保健機関）による分類となります。
代表的な広汎性発達障害として代表的な病気に自閉症とアスペルガー症候群があります。
・自閉性障害(自閉症)
乳幼児に現れ、その約4分の3が知的障害を伴います。特に男の子に多い障害です。症状としては多くの場合「社会性の欠如」「言語・非言語コミュニケーション力の障害」「想像力の障害ならびに行動障害」などがあげられます。社会におけるルールや決まりなどが理解できなかったり、言葉が出てこない、幼児期におおくの子供が行う「ごっこ遊び」をしないなどの症状が見られます。
・アスペルガー症候群
自閉性障害と同様に、社会性の歯立つ生涯と興味や関心の偏りがみられます。しかし、知的能力や言語発達の障害が少ないことから「高機能自閉症」や「軽度自閉症」とも呼ばれています。
アスペルガー症候群は知的水準としては高いことが多いことから、学習面で目立つことがないため、小学校低学年までは目立ちませんが、集団のルールを理解することが困難で、集団的行動において問題が生じやすくなります。自分勝手、わがままと判断されることもあります。知能が高い場合の症状では思春期やそれ以降に初めて診断されるということが多いです。
広汎性発達障害の原因
広汎性発達障害の中心的症状が、言語および認知機能の障害であることから、何らかの生物学的因子が関係していると考えられています。中枢神経系の発達障害によって言語や認知などの機能に障害が生じ、そこに心理的または社会的因子が影響して、特有な症状をもたらしているものである、とみられています。
広汎性発達障害の治療法
1歳6ヶ月健診において、特徴的な症状を見落とさないようにすることが重要です。しかし、アスペルガー症候群などのように発見が容易でない場合もあります。
治療についてはコミュニケーションを促進するような療育的な対応を基本としますが、個別症状などに対しては薬物が用いられることもあります。
広汎性発達障害に関するＱ＆Ａ
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